その1:自己紹介と心臓の基本的な構造について

自己紹介

このたび、神経内科の北村伸先生のあとに、このホームページで体についてのお話を連載させていただきます、日本医科大学武蔵小杉病院内科の内田高浩(うちだたかひろ)と申します。まず、自己紹介をさせていただきます。

昭和36年3月埼玉県生まれ、
昭和62年日本医科大学卒業、
平成6年日本医科大学大学大学院修了、
内科専門医、循環器専門医。
現在、日本医科大学武蔵小杉病院内科に勤務。

循環器ついてのお話

これから、しばらくの間循環器について連載させていただきます。循環器とは簡単に言ってしまえば、血液の流れのシステムのことです。さらに、簡単に言ってしまえば、心臓と血管のことです。皆さんが比較的なじみのある内容です。素人を対象に連載していきますので、あまり難しくない内容にしていくつもりでいます。どうぞ宜しくお願いします。

血液の流れについて

動物は生きていくために、血液という運搬システムを用いて各臓器の間を連絡しています。血液はある一定の速度で巡回しなければならず、そのためにポンプ機能を果たす心臓があり、血液の巡回回路を果たす血管があります。

血液の巡回:心臓→動脈→各臓器→静脈→心臓→肺(ここでガス交換)→心臓
したがって、心臓が止まってしまうとこの血液の巡回が止まってしまうことを意味しています。皆さんがご存知のとおり、その生き物にとって大変なことになってしまうのです。

心臓の構造

心臓はポンプ機能とはいっても、機械が入っているわけではなく、生身の臓器です。心筋という筋肉組織でできた臓器で収縮・拡張を繰り返すことによりポンプ機能を果たします。大人の人間は一日におおよそ10万回心臓は収縮します。その心臓の中には非常にうまくできた仕組みがありますが、これからの連載の中で解説していきます。その心臓の構造についての図を示します。

心臓の図を示します.上大静脈は主に上半身から,下大静脈は主に下半身から血液が戻ってきます.右心房・右心室から肺動脈へ駆出され,肺でガス交換をし,血液に酸素を充分蓄えて左心房・左心室に入り大動脈に駆出され,全身に血液が到達します.

胸部レントゲンを示します.ほぼ中央下部のやや楕円形をした白い部分が心臓です.その両側の黒い大きな部分が肺です.

 以上,今回は心臓の基本的な構造についてお話しをしました.


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