一般社団法人老人病研究会は、健やかな長寿社会を目指し、健康長寿Gold-QPD事業を実践する。


認知症認定鍼灸師(Gold-QPD)資格認定制度について

神話のキューピッドは黄金と鉛の矢を持っており、黄金の矢で射られた人は恋に目覚め身も心も燃え上げるという。黄金の矢を鍼に置き換え認知症患者と不定愁訴に悩む高齢者に元気と活力をもたらす鍼灸師すなわちGold-QPDを育成するのが当制度の目的である。

資格制度の発足趣旨・認定制度


発足趣旨

鍼灸治療が脳の血行を改善し代謝機能を高めることは周知の事実であり、動物実験では脳神経細胞の再生と賦活があり、認知能力も高度に回復される事実が明らかになった。
この認知症に特異的な鍼灸施術法を開発した天津中医薬大学・韓景献教授(鍼灸研究所所長)と、北京中医薬大学・張允嶺教授(東方医院院長)を共同事業者(社団法人老人病研究会顧問)に迎え、それぞれ認知症鍼灸と中医薬(漢方)治療の啓発普及活動を推進することになった。日本側は中医学の代表として後藤学園中医学研究所の兵頭明所長を中心とし、西洋医学側からは、認知症専門医の北村伸教授(日本医大武蔵小杉病院神経内科・老人病研究所認知症社会連携事業代表)と高齢福祉関連のエキスパートであるグスタヴ・ストランデル総支配人(舞浜倶楽部)が参画する。これにより認知症の統合医療的対処法と介護福祉の詳細を学習することになる。


認定制度としては、

1) 「認知症ブロンズコース」

西洋医学的、中医学的視点から認知症と高齢者不定愁訴を深く理解し高齢者福祉の課題について高い見識をもつ鍼灸師を育成する基礎コース。

2) 「認知症シルバーコース」

ブロンズコース修了者を対象に認知症治療の鍼灸実践トレーニングを行いその高度な鍼灸施術を修得する臨床実技コース。

3) 「認知症Gold-QPD認定証」の授与:

ブロンズコースとシルバーコースを修得し最終試験に合格することで本邦における統合医療のトップレベルの認知症専門鍼灸師認定証(Gold-QPD認定証)を授与する。

4) 「Gold-QPD認定施設」の認定証発効:

Gold-QPD認定鍼灸師を擁し一定以上の認知症対策の条件を満たす施設に授与。


組織の構築

  • 1)
  • 社団法人老人病研究会が主唱し主催する本邦初の認知症専門鍼灸師認定制度である。
  • 2)
  • 本制度を実施するために「認知症Gold-QPDプラン推進委員会」を設ける。
  • 3)
  • 教育カリキュラムの作成、試験実施,さらに生涯学習のため、必要に応じ「教科書編纂・試験問題作成チーム」、「認定鍼灸師・施設評価検討チーム」、「生涯学習検討チーム」など運営に必要なチームを設ける。
  • 4)
  • 本制度の円滑な運用ならびに生涯研修の周到な実施を図るため,社団法人老人病研究会の下部機構として「健康長寿・連携医療(健長連)研究会(学会)」を設立し運営する。


試験受験・更新料について

  • 1)
  • ブロンズコース講習会費(2日間)は、80,000円とする。
  • 2)
  • 実習トレーニング(シルバー)費(12回分)は,60,000円とする。
  • 3)
  • ブロンズ・シルバー修了証書はそれぞれの費用に含まれる。
  • 4)
  • Gold-QPD最終試験には受験料が必要で合格者には認定証書を発行する。
  • 5)
  • Gold-QPD認定施設は、認定評価検討委員会にて適否が検討され、認められた施設には所定の認定料と引き換えに認定証を授与する。
  • 6)
  • 認定証の発行と受験の手引きなどの案内書類は別途作成する。


生涯学習制度(クレジット制)

  • 1)
  • 生涯学習として健康長寿・連携医療(健長連)研究会に加盟しメンバーシップを得る。
  • 2)
  • 社団法人老人病研究会と健長連研究会が主催する公開講座,シンポジウム等への参加を勧める。
  • 3)
  • 当社団が認定した関連の鍼灸、看護、介護福祉、理学療法、ケアなどの学会、講習会への参加により、それぞれクレジット点数を獲得できる。
  • 4)
  • 連携による統合医療(西洋医学と中医学と高齢福祉関連)が基本であることから、出来るだけ多くの関連学会や講習会に参加することが望まれる。


資格取得の意義

  • 1)
  • 鍼灸免許(医師免許でもよい)保持者が、認知症と高齢者不定愁訴に関する高度な知識を備え、さらにそれらの予防と治療を実践できることを証明する。
  • 2)
  • 当資格は国家認定ではなく、社団法人老人病研究会が発行する本邦で初めての統合医療に基づく認知症鍼灸治療認定資格である。
  • 3)
  • ブロンズコース、シルバーコ-ス修了鍼灸師は認定試験合格により最高資格(認知症Gold-QPD認定証)が授与される。そしてさらなる研鑽が要請される。
  • 4)
  • 標語“1施設1Gold-QPD”の実現を目指しGold-QPD 認定鍼灸師は介護福祉医療業務の現場リーダーとして機能するよう精進することが期待される。
  • 5)
  • その結果、認知症治療と高齢者不定愁訴の緩和治療が可能となり、医療費削減による経済効果が発揮されるばかりでなく、ヒトとヒトとの豊かなコミュニケーションが醸成されるものと確信する。


※本項は、「第1回認知症Gold-QPD育成講座」講演内容から引用いたしました。



ページの先頭へ

お問い合わせ | 書籍部 | 著作権等 | 免責条項 | 個人情報保護方針 | サイトマップ

Copyright © 2016 一般社団法人老人病研究会 All rights reserved.